ベトナム北部の最大の病院:バックマイ病院にて
医療の中核・指導的役割をも果たす
この碑はベトナム戦争時の「北爆」の際の犠牲者の慰霊碑

CONTENTS

ベトナムの医療事情

【研究会発表】 『ベトナムの看護事情』

ベトナムの病院(バクマイ病院紹介)

ベトナムの母子手帳

ベトナムの看護事情
Present conditions of nurses inVietnam

ラー・ティ・トゥ・トゥイ
(神奈川県立平塚看護専門学校2年)

2000年9月9日に東京都内で「国際看護研究会」第3回学術集会が開催され、当時神奈川県立平塚看護専門学校の2年生であったトゥイさんが研究発表しました。
以下は、トゥイさんの発表の抄録です。

【ベトナムの看護婦】

ベトナムではドクターに付いてお手伝いをするのが看護婦の仕事だ、と思われています。でも、少しずつですが看護婦の仕事の重要さが理解されるようになり、地位も認められるようになって来ていますが、給料はまだ低いし、地位も認められつつあるとはいえ、依然として低く見られていることも事実です。

1998年現在、看護婦は全国に約60000人(准看含む)、ドクターは約24000人おり、Ns/Drの比率は2.5/1です。全国の病床数を看護婦の数で割ると3.5床あたり1人の看護婦が担当している計算になりますが、患者数が多く、それに対してベットの数が不足しているので1床を2人の患者が使用しているのが現状です。看護婦不足の影響は、例えば夜間の病院に看護婦がいない、ということに現れてきます。日中の業務で忙しいため、夜勤まで手が廻らないのです。そのため、1人のPt(患者)に家族5〜6人で世話をしなければならないことになり、家族に相当負担がかかったきます。Pt(家族)の移動や体位変換、食事、排泄の介助などはほとんど家族の方に任せています。ですから、ベトナムの医療現場の大きな課題は、Nr(ナース=看護婦)の数を増やすことにあります。また同時にNrの質の向上もそれに伴わなければなりません。

【べトナム看護協会】

ベトナム看護協会はこのような問題の解決や、海外との交流を盛んに行っています。都市部の住民は比較的恵まれていますが、地方や山間部になると無医村地帯も多くあります。そのような地域住民の健康には看護協会の活動が欠かせません。また、カナダ看護協会やフランス看護協会の援助により質の高い看護婦が誕生し、住民にサービスを提供しています。

【日本に留学して】

ベトナムの看護学校のカリキュラムをみると、専門科目と実習が多く組まれているようです。私が日本ではじめて看護を学び、びっくりしたのは学ぶ範囲の広さです。しかも最初の授業が病気についてのものではなく、コミュニケーションの勉強だったのにはとても驚きました。看護学校に何故このような科目があるのか不思議でしたが、学びが進むにつれてわかってきました。それは看護婦はただ病気について理解していれば良いよいうのではなく、まずPt(患者)の気持ちを理解しなければ良い看護はできない、ということを看護の基本として身に付けることが大切だと知ったからです。その人を病院としてみる前に、人間として見ることが重要なのだと学びました。その後病院実習に行くようになり、どこの病院も清潔感が感じられ、感染対策が徹底的に実施されていることにとても関心しました。この二つの点は、ベトナムでも直ぐに取り入れることができると思います。

【ベトナムの課題】

私達が日本で看護を学ぶ目的の一つは、ベトナムで看護婦の国家試験を実施し、全国統一のカリキュラムを作ることです。この事には大きな意義があります。またそれが実施できれば、ベトナムの医療は相当に整備されることになり、国民も安心して病気を治す事ができます。今、私たちの仲間は4名の看護婦と留学生が25名います。これからもこの数が増えつづけることを望んでいます。

国際看護研究会は、「国際看護の関心のある看護婦のネットワークの構築」を目指す専門家の集まりで、戸塚規子教授(新潟大学医学部保健学科)や森淑子教授(群馬大学医学部保健学科)らが中心となって発足した学会です。
今回の学術集会では、国際看護活動の報告や、国際協力などどれもが興味深いものものばかりで、参加者も学生・看護職・研究者と幅広く、関心の高さを物語っていました。

《以上、ベトナム人看護婦養成支援事業ニュースレター 『アオザイ』第8号 2000.9.27より》

ベトナムの病院

バクマイ病院の紹介

ハノイ市にあるバックマイ病院はベトナム最大、北部ベトナムの医療の中核をなす総合病院です。この病院は1911年にフランスの援助によって設立されました。ベトナム戦争では、いわゆる「北爆」で攻撃(誤爆と言われているが…)され全壊。戦後復旧し、ベトナム医療の教育病院としての役割も果たしていますが、施設・医療機材の老朽化が深刻な問題となっていました。近年、日本のODAによる無償協力により、新病棟が開設されました。

旧病棟 衛生状態は…
「北爆」慰霊碑に書かれた
犠牲者の氏名と年齢

若い女性の名前が目立つ
ナースだろうか
新病棟の案内板

新病棟の写真を順次公開していきます

ベトナムの母子手帳

日本のJICAが紹介する形で、北中部のゲアン省で作成されたものの表紙です。

Click Here!

ベトナムの看護紹介